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-About JOINT INC.

リネン。今では春夏物のシャツなどで一般的な素材ですが、少し前までは高級素材で手が出せないものだったとか。そんなリネンに魅せられ、その心地よい手触りを最大限に生かしたテーブルウェア、エプロン、ファッションアイテムを製造/販売しているメーカーJOINT INC.。緑道沿いの自由が丘オフィスで、リネンのイロハから働き方まで、代表の上野さん、泊さん、荻原さん、プレスの橋本さんに聞きました。※以下敬称略

-リネンとは

実はGEN利用第1号の「JOINT INC.」さん。私も、導入支援で何度かこのオフィスに訪れていました。その時から、リネン製品はもちろん、この自由が丘のショップ兼オフィスと社員の皆様が楽しそうに仕事をしている様子が、とても素敵だなと思っていました。今日は、そんなJOINT INC.のことを色々教えてください。

上野:はい。このような取材はあまり慣れていませんが、なんでも聞いてください。

JOINTさんといえば、リネン製品の「Lino e Lina」を思い浮かべますが、改めてリネンってどんな素材なのでしょう?

上野:日本で麻と呼ばれる素材にはいろいろありますが、リネンにあたるものは亜麻です。その原料となるのはFlax(フラックス)という植物の茎の部分になります。フラックスは、ヨーロッパ北部、東欧諸国などの、比較的寒い地域が主な生産地です。リネンの繊維は、天然繊維の中で最も強靭で、水に濡れるとさらに強さを増します。また、吸熱、発散性にも優れているため、古くから衣服の原料として利用されてきました。汗ばんでもべとつきにくいため、昨今、春夏の衣服の生地として定着してきていますね。

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右から社長の上野さん、専務で妹の泊さん

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Lino e Linaの看板商品のエプロンはタフで速乾性があり、実用的ながら触り心地や発色が良く、毎日使いたくなる魅力がある

植物の茎の部分だったとは!知りませんでした。でも「ベッドリネン」のように麻製品でなくとも”リネン”と呼んでいるような気がします。なぜなんでしょう?

上野:亜麻は古代ギリシャやローマでは、最も親しみのある生地として普及しました。それで、ヨーロッパでは麻でできていなくとも、ベッドカバーやシーツ、ピローケースをベッドリネンと呼んだり、テーブルクロスやナプキンなどをテーブルリネンと呼んだりして、リネンが布の代名詞として使われるようにもなったんです。そのため、他の繊維が使われるようになった今も、“リネン”の単語が残っているんですね。

リネンで「日常の小さな幸せ」を届けたい

そんな歴史があったとは。。ますます使いたくなってきました。笑
ではJOINTさんオリジナルのリネン製品ブランド「Lino e Lina」のコンセプトを教えてください。

泊:中心にあるのは”日常に小さな幸せを”という想いです。先代の時代から私たちが大切にしていることが3つあって1.経験すること 2.知ること 3.良いものに出会うことです。Lino e Linaが考える「良いもの」とは、「高価なもの」ではなくとも、素材が良くてデザインの主張が強すぎない「ずっと手元に置いておきたくなるもの」です。それは生活に不可欠ではないかもしれない。でも、一緒に暮らす中で「豊かな気持ちにしてくれる。」「使う人の日常に小さな幸せを届けられる。」そんなリネン製品を目指しています。

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ささやかな幸せって大事ですよね。共感します。製造はリトアニアで行われているそうですね。

泊:私たちのものづくりはいつも良い素材との出会いから始まります。上質な素材は「いきもの」の温かみが感じられるものです。リネンは触れれば触れるほど愛着が湧く素材ですが、20年前のテーブルリネンはフランス製、イタリア製の手の届かないほど高額なものが多かったんです。そんな中、日常に取り入れやすい価格で作れないかと探して行き着いたのがリトアニアのリネン工場でした。リトアニアで製造することで、価格をフランス産やイタリア産のものの1/3から1/2程度に抑え、日常で気兼ねなく使えるテーブルリネンを提供できるようになりました。

理想を叶えてくれたリトアニアリネン

なるほど。海外工場ということで苦労はありませんか?現地とのやりとりなど。

泊:リトアニアは国民性としても、ヨーロッパの中では真面目な気質で。(笑)とてもやりやすいなと感じています。担当者も英語ができますし、約20年ほど一緒にやっているので、こちらのデザインの意図を汲んだ提案もいただいています。

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リトアニア工場とは築き上げてきた信頼関係がある。メールだけでなく、電話でイメージをすり合わせる

先ほどショップを覗かせていただいたんですが、ラインナップがとても多いですよね。どのように製品開発されていますか?

泊:良い素材が手に入って、工場で好きなものが作れる。すると、特徴を活かして色々と作りたくなります!(笑) リネンは肌触りがとても良く、身につけて心地いいので、テーブルウェアだけでなく、洋服やショール、帽子などのファッションアイテムが増えました。また、リネンって発色もいいんです。なので、色もバリエーション豊かになりました。また、繊維の芯が空洞なので、空気の層が作られて暖かいんです。それでいて、余分な熱を放出してくれる。なので、秋冬のアパレル商品もご愛用いただいてる方が多いです。

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様々な色と柄のリネン製品が並ぶ直営店は見ているだけで気分が上がる

こんなのが欲しかった

そうなんですね!秋冬物もあるのは意外でした。リネンの可能性を感じますね。ユーザーの反応はいかがですか?

上野:初めてリネン製品を展示会に出した時、バイヤーさんから「そうそう。こんなのが欲しかった。」と言っていただけました。最近は、テーブルウェアを扱うお客様だけでなく、インテリア関係やセレクトショップのような業態のお客様にも取り扱いいただいています。その中で、お客様から「こんなのも欲しい。」といったアイディアもいただき、試しに作ってみて反応がいいと、定番商品になることもありますね。

アパレルブランドのように6ヶ月に一度新作を発表されると聞きましたが、大変なことはありますか?

泊:やっぱり、18年リネンだけでやっているとデザインの産みの苦しみはあります。社内のデザイナーと私で生地作りからやるので、時間もかかります。デザインの決定と生地の発注は一発勝負的な面があるので、毎回慎重な判断が求められますね。その中で、お客様が求めているものは何なのか。私たちが発信したいのは何なのか。常に問いかけています。

そんな時助けになることはなんですか?

泊:今までに使った生地のサンプルのストックです。かなりの量があるんですが、一つ一つ見直して、今求められるものにアップデートするには、どうすれば良いかのアイディアを練ります。また、デザインについても、常にストックを増やしておくようにしています。

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