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コンセプトを持たない理由

行く先々で見かけるプロダクトなんですが、製品コンセプトについて教えてください。
特にコンセプトはないんです。あえて作らないようにしていて。コンセプトに引っ張られて限定的になってしまうのが嫌なんです。
それは興味深い。やはり、プランナーで培った目線がそうさせるんでしょうか。
そうなのかもしれません。
どうしても、コンセプトが強く出ていると、そのバイアスで見てしまいますから。奈良で照明メーカーというのもニュートラルでいいと感じてます。京都だと和というイメージ先行してしまいますし。

アノニマス的な照明を

ニュートラルな照明。の魅力ってなんなのでしょう。
自分たちが作るのは、何か尖っていて主張するものではなく、どんなプロジェクト、空間にも、高いレベルで調和する。そんな照明器具です。照明の世界での無印のような存在。アノニマスな存在を、高いレベルで実現できればと思っています。
高いレベルで調和する。ということについて、具体的にお聞きしたいです。
尊敬するインテリアデザインの巨匠の影響が大きいんですけど、照明がどんどんダウンライトや間接照明になっている中、あえて、裸電球をシンプルに使っていたプロジェクトがあって。
ただそれが、全く安っぽさがなかった。
光ってなくてもサマになる存在感があったんです。そういう、シンプルなのに、気品というか、質の高さを感じる照明。灯りを目指してます。

人間の目の解像度を満足させる

なるほど。そうして作られたのがこの「Bullet/brass」ですね。

とは言っても実現するのはなかなか難しくって。このプロダクトはこれでもう、バージョン5です。空間に綺麗にラインを出すためには、ケーブルの張り感を出して、ストンと落としたいので、それなりの重量が必要になります。

また、パイプを切っただけでは、下から見たときに、チープに映ってしまう。人間の目の解像度ってすごくて、意識せずとも、感じ取ってしまうんです。そこで金属の塊を削り出してリムを太くしてます。

Photo by HIROKI KAWATA

シンプルなのに、存在感のある照明を作るのには、重量と質感がポイントになるんですね。プロダクトとして販売するフェーズで問題にぶつかったようですが。
重量もでて、質感も納得のいくものになったんですが、売り物にならない値段になってしまいました。。。
コストと質感の両立に悩んでいたら、協力工場から、型を取ってから削れば良いのでは?という提案をいただいて。それからは、派生モデルを作って型代のコストを下げつつ、質感をキープすることができています。

永富さんが”小屋”と呼ぶギャラリーに並ぶ派生モデル

NEXT REAL ep.0004 NEW LIGHT POTTERY vol.02 ニュートラルの魅力についてでは、コンセプトを持たない理由から、空間に調和する照明の作り方にフォーカスしました。Vol.03では、NewLightPotteryの照明器具のもつ日本的な魅力のルーツに迫ります。
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株式会社 ニューライトポタリー

住所:〒630-0246 奈良県生駒市西松ヶ丘5-18
TEL:0743-20-7229
設立:2015年3月3日
代表:永冨 裕幸
事業内容:照明器具のデザイン、設計、製造及び販売、照明プランニング
www.newlightpottery.com/

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NEXT REAL ep.0004 NEW LIGHT POTTERY vol.02 ニュートラルの魅力について

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